LinkedInの「推薦」は本当に見られている?
採用側が見るポイントと効果的な集め方

LinkedInの推薦(Recommendation)は、プロフィールを飾るための文章ではありません。実際に一緒に働いた人が、仕事ぶり、成果、強みを第三者の立場から説明する欄です。ただし、数を増やせばよいわけではありません。採用側が見ているのは、「誰が」「どの仕事について」「どれだけ具体的に」書いているかです。
LinkedInの推薦は、「良い人です」と書かれているだけでは弱い。

推薦文でよくある失敗は、褒め言葉だけが並び、実際の仕事が見えないことです。

たとえば、「Aさんは素晴らしいリーダーです」という推薦は悪い文章ではありませんが、採用側には判断材料がほとんど残りません。

LinkedInの推薦は、「どのような仕事をしていたのか」「周囲からどう見られていたのか」を補足する欄です。

LinkedInの推薦が印象に残る理由

英文履歴書やLinkedInプロフィールでは、自分の経験や実績を自分の言葉で説明します。

一方、LinkedInの推薦は、上司、同僚、クライアント、プロジェクトメンバーなど、実際に仕事をした人が書く第三者評価です。

採用側が見るのは、推薦の数ではなく「仕事の裏付け」です。

推薦文は、自己PRを強く見せるための飾りではありません。

採用側が知りたいのは、その人が職場でどのように働き、周囲からどのように見られ、どのような成果に関わってきたかです。

そのため、抽象的な褒め言葉よりも、具体的な業務内容や成果に触れた推薦の方が判断材料になります。

良い推薦文に必要な3つの要素

LinkedInの推薦文は、次の3つが入っていると読み手に伝わりやすくなります。

1. 関係性

誰が、どの立場から推薦しているのかが分かることが重要です。

  • 直属の上司
  • 同僚・チームメンバー
  • プロジェクト責任者
  • クライアント
  • 社外パートナー

関係性が分かると、推薦文の信頼性が高まります。

2. 実際の行動

どのような仕事をしていたのか、どのスキルを使っていたのかが見えることも大切です。

  • 新規製品ローンチを担当した
  • 業務フローを見直した
  • 顧客対応の改善に関わった
  • チーム間の調整を行った
  • データをもとに提案を行った

「優秀」「責任感がある」だけでは、実務上の強みが伝わりません。

3. 成果

可能であれば、結果や変化まで書かれていると、推薦文の説得力が増します。

  • 売上が伸びた
  • 対応時間が短縮された
  • ミスが減った
  • 顧客満足度が改善した
  • プロジェクトが予定通り進んだ

数字がない場合でも、「何が改善されたのか」が分かるだけで読みやすくなります。

良い推薦文は、「誰が」「何を」「どう改善したか」が見える。

抽象的な褒め言葉だけでは、採用側は実際の仕事ぶりを判断しにくくなります。

関係性、実際の行動、成果まで書かれている推薦文の方が、実務イメージにつながりやすくなります。

弱い推薦文と、伝わる推薦文の違い

推薦文は、長ければよいわけではありません。短くても、具体的な仕事が見える文の方が強くなります。

弱い例

Aさんは素晴らしいリーダーです。

この文だけでは、どの場面で、何をリードし、どのような成果につながったのかが分かりません。

伝わる例

Aさんは新規製品ローンチをリードし、営業・マーケティング・開発チーム間の調整を行いながら、予定通りのリリースに貢献しました。ローンチ後は売上が20%伸び、顧客からの反応も改善しました。

この文では、役割、行動、成果が分かります。採用側は、Aさんがどのような場面で力を発揮したのかをイメージしやすくなります。

推薦文では、「すごい人だった」より「何をした人か」が重要です。

採用側は、推薦文を読みながら「この人は自社でどのように働きそうか」を見ています。

そのため、抽象的な評価より、仕事の進め方や成果が見える推薦の方が印象に残りやすくなります。

推薦を頼む相手は、誰でもよいわけではない

LinkedInの推薦は、実際に仕事を見ていた人に依頼することが基本です。

推薦を頼みやすい相手
  • 自分の仕事ぶりを具体的に知っている人
  • 一緒にプロジェクトを進めた人
  • 成果や強みについて具体的に話せる人
  • 応募職種や希望業界に関連する経験を知っている人
家族や友人からの推薦は、採用上の判断材料にはなりにくい。

人柄をよく知っている相手でも、実務上の仕事ぶりを説明できない推薦は、採用側にとって有効な情報になりにくいです。

LinkedInの推薦では、「親しい人に褒めてもらう」より、「実際に仕事をした人に具体的に書いてもらう」ことが重要です。

推薦の信頼性は、「誰が書いたか」にも左右されます。

採用側は、推薦内容だけでなく、「どの立場の人が書いているか」も見ています。

実際に仕事を見ていた相手からの具体的な推薦の方が、実務上の評価として受け取られやすくなります。

推薦を頼むタイミング

推薦は、相手が自分の仕事を覚えているうちに依頼する方が書いてもらいやすくなります。

依頼しやすいタイミング
  • プロジェクトが無事に終わった直後
  • 上司やクライアントから良い評価を受けた後
  • 異動・退職・転職準備の前
  • 一緒に働いた相手との関係が良好な時期
推薦は、「必要になってから集める」と難しくなります。

時間が経つと、相手も具体的な仕事を思い出しにくくなります。

良い仕事の区切りや、プロジェクト終了直後に依頼する方が、内容の濃い推薦を書いてもらいやすくなります。

推薦を依頼するときのメッセージ例

推薦を依頼するときは、「推薦を書いてください」だけではなく、相手が書きやすいように、どの仕事について触れてほしいかを短く添えると親切です。

日本語で依頼する場合

〇〇さん、先日のプロジェクトでは大変お世話になりました。もし差し支えなければ、LinkedInで推薦文を書いていただくことは可能でしょうか。特に、プロジェクト進行時の調整業務や、チーム間の連携について触れていただけるとありがたいです。ご負担のない範囲で構いませんので、ご検討いただけますと幸いです。

英語で依頼する場合

Hi [Name], I really enjoyed working with you on the recent project. If you feel comfortable doing so, would you be willing to write a short LinkedIn recommendation for me? It would be very helpful if you could mention our work on project coordination and cross-functional communication. Thank you for considering it.

[名前]さん、先日のプロジェクトでご一緒できて大変よかったです。もし差し支えなければ、LinkedInで短い推薦文を書いていただけないでしょうか。プロジェクト調整や部門間コミュニケーションについて触れていただけると大変ありがたいです。ご検討いただきありがとうございます。

依頼文では、相手に書いてほしい内容を押しつけすぎない。

推薦文は、本人が書かせたように見えると不自然です。

依頼時には、「この点に触れていただけるとありがたいです」程度にとどめ、最終的な表現は相手に任せる方が自然です。

数は必要?強い推薦3件の方が、薄い推薦10件よりよい

LinkedInの推薦は、多ければ多いほど良いわけではありません。

採用側が見たときに重要なのは、推薦の件数よりも、内容の具体性と信頼性です。

中身のある推薦に共通するポイント
  • 実際に一緒に働いた関係性が分かる
  • 具体的な業務内容が書かれている
  • 強みが実務上の行動として説明されている
  • 成果や変化に触れている
  • 現在のキャリア目標と大きくズレていない
古すぎる推薦や薄い推薦だけでは、今の強みが伝わりにくい。

数年前の推薦だけが並んでいると、現在の仕事ぶりが見えにくくなります。

また、「素晴らしい人です」「一緒に働けてよかったです」といった短い推薦が多くても、採用側が知りたい実務情報はあまり増えません。

未経験転職・業界チェンジで推薦を使う場合

未経験業界へ応募する場合、推薦文では「その業界での経験があります」と見せる必要はありません。

大切なのは、次の仕事でも活かせる行動や実績を、第三者の言葉で示してもらうことです。

業界チェンジでは、「職種名」より「再現できる強み」が見られます。

採用側は、未経験者に対して前職とまったく同じ経験だけを求めているわけではありません。

業務改善、分析、調整力、提案力、ITツールの活用、顧客対応など、次の職場でも使える経験があるかを見ています。

業界チェンジ向けの推薦文例 1

Bさんはカスタマーサポート業務を担当しながら、問い合わせ内容を分析し、クレーム対応フローの改善に取り組みました。その結果、対応時間の短縮とチーム内の情報共有の改善につながりました。課題を整理し、実務に落とし込む力がある方です。

この例では、カスタマーサポート経験そのものではなく、分析、改善、情報共有という汎用性のある強みが伝わります。

業界チェンジ向けの推薦文例 2

Cさんは小売店舗の運営に携わる中で、在庫管理システムの導入を提案し、現場スタッフへの説明と運用定着を主導しました。IT職としての正式な経験はありませんが、新しいツールを実務に取り入れ、現場で使える形に整える力があります。

この例では、IT業界未経験でも、デジタルツールの活用、現場調整、導入支援の経験が伝わります。

英語の推薦文では、具体性をさらに意識する

LinkedInを英語で運用している場合、推薦文も英語で書かれることがあります。

英語の推薦文では、抽象的な褒め言葉だけでなく、業務内容と成果が分かる表現にすることが大切です。

弱い英語例

Lucy is a great coach.
Lucyは素晴らしいコーチです。

短く分かりやすい反面、どのように優れているのか、どのような成果につながったのかが分かりません。

伝わる英語例

Lucy helped me clarify my career direction, restructure my resume, and prepare for interviews. With her support, I received a job offer within 20 days.
Lucyのサポートにより、キャリアの方向性を整理し、履歴書を再構成し、面接準備を進めることができました。その結果、20日以内に内定を得ることができました。

この例では、何を支援したのか、どのような結果につながったのかが明確です。

まとめ|LinkedInの推薦は、第三者から見た実務評価

LinkedInの推薦は、プロフィールを立派に見せるための飾りではありません。

実際に一緒に働いた人が、仕事ぶり、強み、成果を具体的に書いてくれることで、履歴書やLinkedIn本文だけでは伝わりにくい実務上の評価を補ってくれます。

大切なのは、推薦の数を増やすことではなく、採用側が読んだときに「この人はどのように働く人なのか」が分かる推薦を集めることです。

LinkedInプロフィールは、英文履歴書と同じ内容を並べるだけでは整いません。

推薦文、About、Headline、職歴欄は、それぞれ役割が異なります。

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